「甲子園の土は持って帰らない。必ずまた戻ってくるから。」

このコメントを新聞記事で見たとき、「この選手はかっこいいなぁ。将来、必ず大きな投手になる」と 思い、私は新聞の切り抜きを大事に取っておきました。

その選手とはＰＬ学園で１年生ながら甲子園のマウンドに上がった前田健太投手。

高校球児にとって憧れの地・甲子園。敗れたチームの選手がその土を持って帰るという光景をよく見ますが、彼はそれをしなかったそうです。なぜなら「必ずまた戻ってくるから」。その強い気持ちに当時中学２年生だった私はすごく心を動かされました。

その後、ＰＬ学園からカープに入団し、エースとしてチームを引っ張ってきた前田健太投手。

ファンの皆さんを大切にされる方で、２０１５年シーズンのお立ち台では前田健太投手自ら描く「似顔絵Ｔシャツ」も話題になりました。取材でも優しく答えてくださり、私がヒーローインタビューで言い間違えたことを前田健太投手はその場で笑いに変えてくださったということもありました。

そして、カープのエースは日本を代表する投手に上り詰め、世界が注目する投手へとなりました。

その前田健太投手がメジャーリーグのロサンゼルス・ドジャースへ移籍します。

昨日行われた広島での記者会見では

「９年間お世話になった広島東洋カープには感謝の気持ちでいっぱいです。向こうで結果を出して、カープファン、日本のファンに喜んでもらうことを最優先に投げていきたい」と語りました。

メジャーの強打者を相手に前田健太投手がどのようなピッチングを見せてくれるのか。カープのエース、日本のエースの挑戦を心から応援します。