アナウンサーブログ

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歴史的な一歩
2016.6.6

5月27日は広島にとって、被爆国日本にとって、歴史的な一日でしたね。

テレビ局の一員なのに速報性が全くなくてすみませ~ん!
いろんなことを考えてたら、なかなかブログを更新できず、
あれから10日も経ってしまった・・・。

原爆の投下から71年近くたって、ようやく、
投下国アメリカの現職大統領がこの地にやってくる。

あの日私はテレビ局内でモニターを見つめていました。

おおまかな行動予定表はありましたが、
厳重な警備ですから、実際何時何分にどう行動するか、
という細かいことはわかりません。

生放送でニュースセンターにも緊張感が走っていました。

オバマ大統領がついに平和公園に、爆心地に立った!!

これまでに苦しんで亡くなっていった被爆者の方々や、
ご遺族の方々には、本当に長い道のりだったと思います。

でも、核の恐ろしさを身をもって伝え続けてこられた
被爆者の方々の声が届いた瞬間でした。

一方、原爆資料館の見学が約10分間で、
演説の場に呼ばれた方はわずかで、
実際に被爆証言を聞いてもらう時間もなく、
どれだけ被爆の実相を知ってもらえたのか、
残念な部分もありました。

でも、一歩ずつ、ですね。

それに、オバマ大統領だからこそ、広島訪問、
あの被爆者との対面が実現したのだと思います。

初めてのアフリカ系アメリカ人でハワイ出身。
人種、宗教、多種多様で、自由を求めるアメリカを象徴する大統領。
貧困の格差や人種差別、医療保険制度などの「change」を掲げ、
「ひとつのアメリカ」を合言葉に7年間リーダーシップをとってきた人。

また、紛争やテロ、食糧問題、温暖化問題など多くの課題を抱えている
同じ地球上で、国を越え、過去を乗り越えて取り組んでいかなくてはならないと訴えてこられました。

広島、長崎の原爆犠牲者と全ての戦争犠牲者を追悼した
今回の訪問をきっかけに、これから核無き世界の実現に向けて、
各国のリーダーも、私たち市民ひとりひとりも
行動していけるといいですね。

オバマ大統領にはまた退任してからでも
広島と長崎へゆっくり来てもらいたいですね。

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先月26日に、大統領を迎える準備がすすむ平和公園

翌日立ち入りが制限されることもあり、
たくさんの修学旅行生、外国人観光客でした。

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原爆の子の像。この向かい側にオバマ大統領は立ち、原爆ドームも観ていましたね。
広島のこどもたちへ、4羽の折鶴をプレゼントしてくれました。

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身元のわからない多くの遺骨の眠るお墓、原爆供養塔。
広島で捕虜となり被曝死した米兵も眠っているといわれます。
平和公園を訪れた際には、こちらもぜひお参りしてくださいね。

そして、逆に、日本人として
ハワイに訪れた際にはパールハーバーにも足を運ばなくては、と思いました。