広島テレビ 放送番組審議会
第440回 広島テレビ放送株式会社 放送番組審議会(報告)
開催日
2005年9月21日(水)
場所
広島テレビ12階役員会議室
出席委員
藤原 健蔵 委員長 以下9人
社側出席
後藤 文生 社長 以下7人
議事概要
- 2005年度第1回目の番組審議会のため、新委員の紹介と、委員長、副委員長の選任を行いました。
前年度に引き続き、委員長に藤原健蔵氏、副委員長に鶴衛氏と曽根幹子氏が選ばれました。
12人の委員のうち3人が交代しました。
- 10月番組改編について、編成部長より説明がありました。
レギュラーの改編率は16.3% 自社制作比率はレギュラーベースで13.9%であるとの説明がありました。
- 「ヒロシマ.グラウンドゼロ~CGでよみがえる8月6日~」を審議しました。
▽担当ディレクターから番組の企画意図の説明
この番組は被爆60年を迎える広島で、爆心直下の細工町(現大手町一丁目)の町並みを元住人と大学生がコンピュータ・グラフィックスで復元する取り組みを取り上げた。
【番組に対する主な意見】
- 世代を超え、被爆継承のあり方を考えさせられる良い番組であった。ただし、次の諸点についてさらに検討して欲しいとの意見が各委員からあった。
- 被爆前の文化や町並みを復元していく姿はよく表現されているが、この作業を今後の「ヒロシマの継承」にどのようにつなげていくかという点で、何か物足りなさを感じられた。
- 「グランドゼロ」のタイトルは若い人達にとって分かりやすいと思うが、ヒロシマの問題は人類史から言って、世界貿易センタービル炎上の問題よりもっと重く、同じ次元で扱っていいものだろうか。より本質的に考えて欲しい。
- 番組はおよそ三つのパートから構成されており、それぞれはよくできていると思うが、それらのつながりは不十分で、全体としてまとまりが悪い。視聴者は1回見ただけで番組の内容を掴みにくかったのではないかと思う。
- 原爆に背を向けてきた田邊さんたちがヒロシマの継承のために町並み再現に踏み切ったが、CG製作に携わった若い学生たちは制作効果を出すためにそれを破壊しようと提案する。そこには被爆者か否かの違いだけでなく、原爆に対する世代間のギャップが存在することが感じられた。番組では、そのことを言葉で少し触れていたが、映像にはあまり表現されていなかった。終わり方が軽いとか、全体として物足りないといった感想は、そのためではなかったかと思われる。
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