広島テレビ 放送番組審議会
第427回 広島テレビ放送株式会社 放送番組審議会(報告)
開催日
2004年5月12日(水)
場所
広島テレビ12階役員会議室
出席委員
市川 太一 委員長 以下11人
社側出席
後藤 文生 社長 以下9人
議事概要
- 4月25日深夜放送の「NNNドキュメント'04 せんせーできたっ!~カリスマ校長の百ます革命~」を審議しました。
▽ゆとり教育の流れのなかで「読み書き計算の徹底反復」という指導法を取り入れている学校教育現場を紹介し、求められる教育の姿の視聴者に考えて欲しかったと、制作者から企画意図が説明されました。
▽委員からは、教育問題と言う関心が高い問題を分かり易く描いて面白かったと評価されました。ただ、「広島のおかれた教育の現状への踏み込みが欲しかった」とか 「ゆとり教育と読み書き計算の徹底反復のどちらが結局いいのか、わからなかった」などの意見がありました。
また、人を教えるということは学校教育だけでなく、企業の職場やスポーツ団体にもある共通の問題で、参考になる良い番組であったと評価する声が多くありました。
▽多くの人が見やすい時間帯に再放送を望む意見があり、広島テレビでは6月26日(土)の午前10時半から放送することになりました。
【おもな議論内容 -番組審議について-】
- 自信をもって教えれば成果がでるといういことがよく分かる番組だった。
他の教科の教え方も見たかった。教育者としてみたら分かり易い。陰山先生に関心のある人はもっとくわしくみたかったろう。
- 広島県の教育のバックグラウンドにも踏み込んでほしかった。制作者としての押しがなかった。
- この教育を受けた子たちが結局うまく行くのかどうか、今まで教えた児童の中には高校生ぐらいになった子もいるというので、そういう面も取材して描いて欲しい。
- 指導すると言う面で、スポーツ団体でも同じ悩みがある。教えることのアドバイス、アイデアを得た。
- どういう背景があって陰山校長が入ってきたかを描いていない。
- 校長はつねに前向きであり、教壇で指導してみせていた。指導者はかくあるべきと勉強になった。ひたむきな姿が良く描けていて感心した。
- はじめて陰山校長の実態をみた。教育は関心がたかい。
- 管理者でなく教師の現場をもっと赤裸々に描いていけばもっと面白くなったのではないか?広島県の教育をもっと広く捉えてほしい。次の作品に期待する。
- 全国的に注目されている問題を正面から取り上げた良い番組。百ます計算などの是非は別として、1年間をとおした取材で陰山校長を描いて全体を見せたと思う。
せんせーできたっ!というタイトルも良い。
ただ、なぜ陰山先生が広島を選んだか描いて欲しかった。
- 教室の取材では本当のことがなかなかでない。そういう点を注目してみた。キチンとした取材に裏打ちされていた。いい作品だったとおもう。
- カリスマたる所以はよく描かれていた。テーマをかえてカリスマ校長の学校運営という面からも描いて欲しい。
計算能力の向上がほかの知力体力にどう影響するのかもう少し描いて欲しかった。
教育に携わるものに多くの示唆を与えた番組だった。
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