広島テレビ 放送番組審議会
第417回 広島テレビ放送株式会社 放送番組審議会(報告)
開催日
2003年5月21日(水)
場所
広島テレビ
出席委員
市川 太一 委員長 以下委員8人
社側出席
後藤 文生 副社長 以下9人
議事概要
- 「NNNドキュメント’03 おばあちゃんは小学生~小さな島の友情日記~」の審議などが、行われました。
2年に及ぶ取材の中で、島で学ぶ87歳のおばあさんの話題をドキュメントとして 全国放送した地道な取材活動が評価されました。とくに、おばあさんと子どもたちとのこころ温まる交流が、よく描かれていたという意見が 多くありました。 その反面、以下のような意見がだされました。
- 地元の教育委員会や学校が、どのような考えでおばあさんを受け入れたか描けていない。
- 仕事に忙しくて子どもに十分な教育を受けさせてやれなかった後悔が、おばあさんの足を学校に向けさせたことは分かったが、なぜ85歳からか分からない。
- おばあさんの生きざまを中心に描こうとしたのか、学ぶことの楽しさ、 大切さを描こうとしたのかあいまいだ。
制作担当者も出席して意見を交換し、今後の番組制作に活かされます。
【審議内容の主なもの】
『おばあちゃんは小学生~小さな島の友情日記~』について
- テレビ宣言や新聞で取り上げられた話題。ドキュメンタリーになって全国に見てもらえて良かった。和久井映見さんのナレーションが良かった。 学校、教育委員会、保護者の声がなかった。知りたかった。
- おばあさんからの学ぶ楽しさのメッセージを子どもが受け止めて、心温まる交流に なったと思った。制作者の意図が感じられる良い番組だった。すでに取り上げられていた話題なので、もう見なくてもいいと思った人もいるかもしれない。もう一度見る気にさせるには、プラスアルファの新鮮さが必要と感じた。
- 子ども達は、おばあさんから社会性を学んだと思う。勉強したいと思っている人への教育は、どうしたら良いのか考えさせる可能性を持った 番組だった。
- お年寄りの向学心は強いことが分かる。倉橋島のような小人数の学校だからできたこと なのか、他地区でも実現可能なのか知りたい。
- タイトルが中身を100%あらわせていない。教育交流よりもおばあさんそのもののいきざまのほうが印象が深い。
- いくつか気になるのは・・学校で教育をうけるのが、なぜ87歳になった今なのかが不明。子ども達が、おばあさんをどう見ていたのか?おばあさんからなにを学んだか わからない。先生はどう受け止めたのかも触れて欲しかった。おばあさんのスゴさは良く分かったが、それだけ!という印象を持たせたのはもったいない。 学ぶことの意味を描くのなら、受け入れる教育現場の描写がもう少し必要。
- 番組そのものは好感をみってみれたが、描きかたが消化不良。なぜおばあさんが 勉強するのか動機がわからない。亡くした子どもへの供養で勉強すると描かれたが そうなのだろうか?
- 柱がどこにあったのか分からない。子どもへの影響など描くべき。なんどか取り上げられたからとはいえ、背景説明がもうすこし欲しかった。ディレクターもプロデューサーも女性。やさしさが目立った。
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