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私が仕事に復帰したことで、母は変わりました。
一番変わったのは、日中に一人で外出するようになったことです。
私が育休中に一緒に通っていたパーキンソン病友の会のコーラスクラブに続けて通ううち、
気の合う仲間ができ、友の会の社交ダンス部にも入部。
さらに、仲間たちと毎日のようにカラオケに行ったり、
買い物に行ったりするようになりました。
もちろん、外出中に動けなくなることも多々あったようですが、
同じ病気と闘う仲間たちが一緒なら心強かったようです。
ほんの数か月前まで一人で外出するのが怖いと言っていたのがうそのように、
どんどん積極的になっていきました。
また、生まれて初めて持った携帯電話で仲間と長電話をしたり、
メールを覚えて毎日やりとりしたりと、
あの頃の母は、まるで女子高生のように楽しそうでした。
私が特に嬉しかったのは、母がオシャレに気を遣うようになったこと。
元気な頃は化粧品店を営んでいたこともあり、メイクも洋服も大好きでしたが、
病気になってからは「洋服が似合わなくなってしまった」と悲観して、
化粧もろくにしていませんでした。
毎日、キレイにして出かけて行く姿は、昔の母を見ているようでした。
後で分かったことですが、母は当時、友の会で出会った男性に好意を抱いていたようです。
こういう時、娘としては複雑な思いになるのが普通かもしれませんが、
私は、母が活き活きと過ごせるなら恋も大歓迎、と思っていました。
今思えば、母にとって第2の青春と呼べる時期だったのかもしれません。
(仲間とのひと時、楽しそうな母)