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明日、広島は79回目の原爆の日を迎えます。
ロシアのウクライナ侵攻が長期化し、イスラエルとパレスチナの情勢も悪化する中、戦争や核兵器のむごさをひときわ知る被爆地からの訴えが重みを増します。
一方で、被爆者の平均年齢は85.58歳になりました。
被爆者のいない時代が近づく中、被爆の実相を後世にどう伝え、核兵器廃絶に向けた取り組みをどう継承していくのかが課題になっています。
先日、広島テレビは、読売新聞と広島大学平和センターと共同で、被爆者を対象にアンケートを実施しました。
広島と長崎の被爆者100人から、「広島サミット後に世界の状況は核兵器廃絶に近づいたか」「核兵器廃絶に向けた意識について、海外と被爆地の温度差は?」「核廃絶に向け、どんな取り組みが必要だと考えるか」などへの回答を得ました。
中でも私が印象に残ったのは「被爆者団体や個人による活動に限界を感じているか」という質問。
6割を超える方が「活動に限界を感じる」と答えており、高齢化や体力低下が最も多い理由でした。
被爆者にとっては思い出したくない辛い記憶。
それでも、自分と同じ思いをさせたくないと、気力と体力を振り絞ってくださっていることを実感します。
7月26日の読売新聞では、「私たちが今、被爆者手帳の恩恵を受けられるのは先人たちのお陰。その頑張りを忘れずに受け継ぎ、核兵器のない理想に向かって取り組んでいきたい」という胎内被爆者の方の言葉が紹介されていました。
先人たちのお陰…まさに、戦後79年、核兵器が使われずに来たのも、被爆者の方々があの日を語り続け、“重し”になってくださったからこそ。
私たち次の世代も、その頑張りを受け継ぐ責任があると感じました。
今年は、映画「オッペンハイマー」のアカデミー賞受賞など、核兵器に注目が集まっています。
これを注目で終わらせないために、自分に何ができるのか、どうしたら核なき世界を実現できるのか、これからも考えていきたいです。