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漫画「はだしのゲン」を読みました。
今年度、広島市の平和教材から削除されたことで話題になりましたが、私自身は数年前、子ども達に読ませたいと思い購入していました。 若い頃、何巻か読んだことはあったのですが、10巻全てを一気に読んだのは今回が初めてです。 改めて感じたのは、子ども達に戦争とは、原爆とはどんなものなのか、余すことなく伝えたいという、作者・中沢啓治さんの強い想い。 食料難、軍事教育、地獄と化したヒロシマ、原爆孤児、差別、偏見、原爆後遺症、極東軍事裁判… 戦時中も戦後も様々な形で市民を苦しめた戦争の理不尽さを忘れてなるものか、全て描き残すんだという使命感を感じます。 主人公・元は相手が誰であっても決して怯みません。 有力者でも、GHQでも、天皇陛下でも、筋が通らないと思う事には毅然と声を上げ、真正面から問いただそうとします。 元の勇気はまさに、中沢さんの勇気。 覚悟を決めて、最後まで逃げずにこの作品を描いた故人に感服しました。 教材からの削除の賛否はまた別の問題として、永遠に読み継がれてほしいです。