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ドタバタかいご備忘録㊲ 会話ができない 食べられない 動けない
2018.6.1

精神科病院から老人ホームに戻った後の母は、最も状態が悪化し、

様々なことができなくなっていました。

 

まず、会話ができない。

私が話しかけても、蝋人形のように無表情で、話す意欲自体が感じられない。

たまに、話そうとする時があっても、声量がなく何を言っているのか分からない。

声が出ても妄想や幻覚が強く、意味が理解できない。

 

そして、食べられない。

食事の時間に薬が切れて、口を開けることができない。

薬が効いていても、自分でスプーンが持てず、口や喉の動きも弱いため、

少ししか食べられない。

妄想が強くて、食べ物を受け付けないこともありました。

 

さらに、動けない。

以前は、薬が効いている時は、自分で着替えたりトイレに行ったり、

廊下を歩いて体力作りをしたりしていたのに、この頃は、どれもできなくなっていました。

中でもトイレは、自分から「行きたい」と言うこともほとんどなくなり、

介護者が1時間おきに連れて行くようになっていたのですが、

尿意を感じることが難しいのか、感じても伝えられないのか、間に合わないことが多く、

紙おむつが欠かせませんでした。

 

こうして、母の身体の機能はどんどん落ち、体重もますます減っていきました。

日に日に弱っていく母を見るのがつらく、私の心は塞ぐ一方でした。

そんな中、老人ホームの医師から家族に、ある相談がありました。

それは、「胃ろう」を行ってはどうか、という提案でした。

 

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