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2016年8月28日、早朝、グループホームの方から私の携帯に電話がありました。
「落ち着いて聞いてください。
つい先ほど、お母さまが救急車で病院に運ばれました。
朝、スタッフが様子を見に部屋に行くと、寝ている馬場さんの顔色が悪く、息も浅く、
呼びかけても反応がありませんでした。
救急隊員による応急処置で何とか一命はとりとめましたが、かなり危険な状態です。」
その日は、24時間テレビの放送の日で、
私はちょうど仕事に向かおうとしているところでした。
すぐに会社に連絡し、放送は急遽、後輩に代わってもらうことに。
夫とともに病院へ直行すると、
母は、ホームのスタッフに付き添われ、集中治療室のベッドに寝ていました。
口には酸素マスクを当て、心臓の動きなどがモニターで監視されています。
「お母さん!」と呼び掛けても目を閉じたままで、反応はありません。
医師は言いました。
「心臓はかろうじて動いていますが、呼吸が弱く、今は機械で呼吸を助けている状態です。
もってあと2、3時間でしょう。」
この頃、ホームへ会いに行くと、リビングのソファに目をつぶって座っていることが多く、
声もほとんど出なくなっていた母。
それでも、目立った体の不調はなく、この急変は全く予想していませんでした。
母は本当に死んでしまうのか…。
どこかまだ信じられないというのが正直な気持ちでした。
しかし、医師は続けます。
「この後、人工呼吸器を装着するかどうか、
できるだけ早くご家族に決めてもらわなければいけません。」
それは、いわば、母の生死を決める選択。
それなのに、十分な時間がない…
あまりにも酷な現実でした。