ANNOUNCER BLOG
被爆体験伝承者を知っていますか?
被爆者の高齢化が進む中、
被爆者に代わってその体験や平和への思いを語り継いでいく人々のことで、
広島市が平成24年度から養成事業に取り組んでいます。
その伝承者の一期生が、3年の研修を終え、先月から講和活動をスタート。
私も先日、お二人の方の講話を聴きに行ってきました。
会場は、平和公園内の国立広島原爆死没者追悼平和祈念館です。
「被爆体験のない伝承者が、どれだけ被爆者本人に迫る話ができるのか…」
同じ体験のない世代として、私が最も注目したところでした。
しかし、実際に聴いてみると、被爆した本人であるかないかは、
さほど大きな問題に感じませんでした。
なぜなら、伝承者の語る「被爆体験」は、被爆者があの日嗅いだ臭いや
手で触れた感覚なども盛り込み、非常にリアルだったし、
原稿にほとんど目をおとさず、聴講者の目を見て訴えかける姿勢は、
被爆者本人から聴いているかのように説得力があったからです。
講話の内容にすっかり引き込まれ、うなずいたり、驚いたり、時には涙が出たり…
あっという間の45分でした。
他の伝承者の方のお話も、もっと聞いてみたくなりました。
この被爆体験伝承講話は、基本的に平日は午後1回、
土日祝日・夏休み期間中は午前1回、午後2回、実施しています。
また、外国人入館者が比較的多い時期(4月、5月、7~10月、年末年始、3月)には、
英語による講和もあります。
詳しい日程は、広島平和記念資料館のホームページなどでご確認ください。
個人、団体を問わず、予約なしで、無料で聴くことができますよ。
被爆者から受け継いだ「被爆体験」の話に加え、
戦時下の人々の暮らしや、原爆被害の概要、原爆の人体への影響など、
被爆の実相も分かり易く説明してくださるので勉強になります。
私もまた、足を運びたいと思います。