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当時、母は日に数回、薬の効果が切れて動けなくなりました。
急にスイッチが切れたように体がこわばり、
立ち上がりや歩行などが自力でできなくなります。
さらに一番大変なのが、薬が切れる度に現れる、うつ症状。
「このまま薬が効かず、死んでしまう!」と思い込んでしまうので、
薬が効くまで横になってゆっくり待つということができません。
その時間はいつやってくるか分からないし、薬も服用時間が決まっているので、
動けなくなったからといってすぐに次の薬が飲めるとは限りません。
再び体が動き出すまで、1時間以上かかることもあり、
母にとっては体が動かない苦しさと、死の恐怖に耐える時間、
私にとっては、そんな母の体をさすり、なだめ続ける時間になります。
同居を始めた最初の頃、母は私にできるだけ迷惑をかけたくないと頑張り、
私は母の望むことに100パーセント応えたいと頑張っていました。
しかし、1カ月もすれば、お互いに遠慮がなくなっていくものです。
母は、薬が切れると頻繁に私を呼ぶようになり、
薬が効くまでずっとそばにいてほしいと言うようになりました。
一方で私は、家事や育児もあるのだから付きっきりにはなれない、
できるだけ我慢してほしいと思うようになりました。
徐々に募っていく不満。
互いに、感謝の言葉より、愚痴が増えていきました。
悪化していく母娘の関係…。
そして、そんなひずみに拍車をかけたのが、夜中の介護でした。