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広島市の「8月6日」規制拡大発表 周辺でデモを主催する団体が撤回を申し入れ

広島市が8月6日の平和記念式典の入場規制を拡大すると発表したことに対して、周辺でデモを主催する団体が撤回を申し入れました。 ■申し入れの様子 「すみません、ものすごいみんな怒ってるからいっぱい来たんです」 原爆の日にデモを主催している団体のひとつは9日、広島市に規制拡大の撤回を申し入れました。 発端は、広島市が平和記念式典の開催にともなう入場規制を原爆ドームの周辺などまで広げると発表したことです。 これにより、2023年までは式典のメイン会場周辺だった規制の範囲が公園全体に広がることになります。 原爆ドーム周辺では、2023年の8月6日にデモ団体の一部が広島市の職員に体当たりする暴行を加えたとして逮捕・起訴されています。これを受け、広島市と県警は安全対策を検討。原爆ドーム周辺などでも手荷物検査を実施し、拡声器やプラカード、のぼりなどの持ち込みを禁止します。 広島市に規制拡大の撤回を申し入れた団体は… ■8・6ヒロシマ大行動実行委員会 宮原亮 事務局長 「戦争反対、核兵器廃絶を訴える集会を事実上禁止するための反戦反核運動を弾圧するための決定だと」 広島弁護士会の山田弁護士は、規制拡大により表現の自由が脅かされると指摘します。 ■山田延廣 弁護士 「原爆ドーム前で集会開いたり、いろんな声を上げることも平和の慰霊のための場所だからと禁じられる。市民の願いや発言が静かになって、行動をとれなくなる。表現の自由が抑えられる」 一方、県被団協の箕牧理事長は広島市の対応に理解を示しました。 ■県被団協 箕牧智之 理事長 「やむを得ん。やむを得んよね。本当はそこまでしなくてもうまく行事がスムーズにいけばいいが、私たち被爆者は厳粛な時間帯であってほしい、その時間は」 広島市民は…。 ■広島市民 「去年がひどかったじゃん。今回はやっぱり規制したほうがいいんじゃないかなと思う」 ■広島市民 「みんなが訪れるところじゃけえね、そこまで規制せんでもいいと思うけどね。観光客もその日は多いはずよね、普通の日よりは」 規制拡大撤回の申し入れに対し、広島市は「原爆ドーム前での集会を禁じるためではなく、市民の安全確保が目的」としました。また、デモなどを主催する各団体に対し、今後個別に市の考えを説明する予定です。 (2024年5月9日放送)

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