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母が3度目に入居した老人ホームは、自宅から車で15分ほど。
やはり、アクティビティが充実した施設でした。
母はここに約3年、籍を置くことになりますが、
それは、母が大きく変貌した3年であり、
私にとっては、悩み、もがいた3年でもありました。
最初は、施設内に友人もでき、クラブ活動を楽しむなど、順調な日々を送っていましたが、
この頃から母は薬の調整が難しくなっていきました。
パーキンソン病の薬は長年飲み続けると、様々な副作用が出てきます。
まず、効いている時間が短くなって、切れている時間が長くなるので、
一日中薬が効かず介護士を呼び続けたり、
外出中に薬が切れて動けなくなったりすることが増えていきました。
また、幻覚も副作用の一つで、自分の腕にフォークを突き刺そうとしたり、
綿を口に入れたりすることもありました。
そのため、医師から勧められ、一度入院して薬の調整を行うことになりました。
これで、少しは、母の状態も上向くだろう…。
そう期待したのもつかの間、数日後、入院先の病院から、
思いもよらぬ電話がかかってきました。
「注射の際に病室で暴れ、医師の指を噛んで抵抗し、病院を飛び出しました!」
結局、踏切で行く手を阻まれ、無事に保護されましたが、
今思えばこれが、母の病気との次なる闘いの始まりだったのです。