ANNOUNCER
明後日、1月22日、「核兵器禁止条約」がついに発効されます。
核兵器の使用、保有、威嚇などすべてを禁じるもので、初めて国際法で違法化されます。
ヒロシマの願い、特に、つらい記憶を身をていして伝えてきた被爆者の方々の悲願が、
1つの形となる歴史的な日です。
現時点で、条約を批准した51の国・地域に核保有国は含まれず、
有効性を疑問視する人もいます。
でも、未来のことなど誰にもわからないし、私は、発効前から諦めたくありません。
韓国のことわざに「始まりが半分」という言葉があります。
何事も始めれば、すでに半分達成したようなもの、
つまり、始めることはそれだけ大切だという意味です。
これを機に、核兵器廃絶への国際世論が高まれば、
核保有国も全く無視はできないはずと信じています。
そして、日本政府には、核兵器禁止条約に本気で向き合うことを始めてほしいです。
「アプローチが違う」として、日本はまだ、署名も批准もしていません。
広島に住む者として、そのこと自体も残念ですが、
それ以上に、この条約に言及することすら消極的なのが悲しいです。
唯一の被爆国として核廃絶を訴えながら、安全保障上、アメリカの核の傘の下にいる矛盾は、
一朝一夕には解消できないのでしょう。
それでも、核兵器の恐ろしさをどこよりも知っている国だからこそ、
どうしたらこの条約に力添えができるのか真剣に考えてほしいです。
広島市と長崎市は日本政府に対し、条約発効から1年以内に行われる締約国会議に
オブザーバーとして参加することを望んでいます。
日本が核なき世界に向けて、新たな一歩を踏み出すことを期待します。