2006年7月20日

映画『ゲド戦記』舞台挨拶

スタジオジブリ最新作『ゲド戦記』の試写会が、
19日(水)、アサヒ飲料の特別協賛で
TOHOシネマズ緑井、広島バルト11で開催されました。

 足元の悪い中ご来場くださったみなさま、本当にありがとうございました!

なんと!この2館に、宮崎吾朗監督と
日本で一番有名なプロデューサー!スタジオジブリの鈴木敏夫氏が登場!!
舞台挨拶を行いました。

司会は私、西名。
慣れない舞台挨拶と、憧れのスタジオジブリプロデューサー、そして、
ハンサムな吾朗監督を前に、非常に緊張してしまいました。
つたない司会で、みなさんには消化不良な舞台挨拶になってしまったのではと
心から反省し、ここでいろいろ書かせていただきます。

まずこの映画は、宮崎駿氏の長男・吾朗氏の初めての監督作品
吾朗氏は、アニメーターではなく、これまで設計士
そして、三鷹の森ジブリ美術館の館長
でした。
アニメの経験は全くなかったのです!!
舞台挨拶でも自らおっしゃいましたが、<新人>です。

これは、本当にすごいことですよね☆
アニメを経験したことのない人が、
あの『指輪物語』『ナルニア国物語』と並んで
世界3大ファンタジーのひとつと称される、
長編小説『ゲド戦記』(アーシュラ・K.ル=グウィン)を
映画化
するのですから!!
しかも、全6冊(1968〜2001にかけて出版)の長編を1時間55分に!!

そんな吾朗氏が監督を務めることになったのは・・・
本人いわく、「鈴木プロデューサーにだまされて」!?

「ハウルの動く城」制作中、ジブリには次回作の話が。
その作品は、
宮崎駿氏がその20年前に、映画化を切望したけど、
当時著者が、「この小説は映画化しない」と断られた
「ゲド戦記」。(あのジョージ・ルーカスの打診も断っていた!)

「千と千尋の神隠し」がオスカーを獲得し、世界に認められて
原作者本人から、駿氏に映画化の依頼が来たのでした!

ところが、駿氏は、「ハウルの動く城」を制作中。
どうにか映画化できないだろうかという話合いが行われ、
鈴木プロデューサーが吾朗氏に白羽の矢を立てたのです。
「灯台下暗しだった」(鈴木氏談)

 吾朗氏も高校生の頃に「ゲド戦記」に出会い、ひかれていたこと。
 ジブリ美術館館長として、ジブリにも深く関わっていること。
 ジブリに若い風を吹き込みたい。

アニメの経験がないのにいきなり監督!父・駿氏はもちろん大反対。 
自分がバイブルのように心酔してきた原作、いつか映画化したいと思っていた仕事を
他の者ににとられるという、嫉妬もあったのでは。

でも、これが全く別の人だったら、駿氏は本当に許さなかったと思います。
吾朗監督も 「(自分ではなかったら)おそらく、(父は)本気で潰しにかかっていたでしょう」(笑)

『ゲド戦記』を映画化するにあたって、父・駿氏から
映画の中心舞台となる、ホート・タウンの原画と
『シュナの旅』(宮崎駿)でキャラクターとストーリーのヒントをもらっています。

(ただし、大反対だった駿氏が
自らアドバイスをするはずは無く、
鈴木氏がうまく監督からそのヒントを引き出したのです)

 主人公の王子が、旅をして、傷ついた少女と出会い、
 あることで自分を見失うけれど、最後に少女から大切なものを教えてもらう。

『シュナの旅』は駿氏が『ゲド戦記』にインスパイアされて描いた漫画。
この作品を見て、吾朗監督は、映画の主人公を、ゲドではなく
王子アレンにし、原作の第3巻をメインに持ってきたのです。

だから、映画をごらんになるみなさん、
こうした情報や原作の予備知識を持って映画を見てみると、
さらに楽しめると思います!

登場人物の言葉はどれも、この物語の背景や舞台を説明するものなので
注意して、聞きもらさないようにしてくださいね!

でも、この映画、私はストーリー云々よりも、観た人それぞれが
アレンやテルーからどんなメッセージを受け取ったかだと思います。
私は、自分のことや今の世の中のことも重ねあわせながら観てました。

さて、7月4日から始まった『ゲド戦記』キャンペーン、
広島は全国で14ヶ所目だそうです。(残りはあと4ヶ所)

21時半に舞台挨拶が終わり、
夕食を食べてホテルへ帰れば、吾朗監督には
取材された原稿チェックや
監督日記の更新が待っている・・・
http://www.ghibli.jp/ged_02/

吾朗監督がボソリと、
「映画の制作が終わったあとに、
こんな大変なことが待っているなんて、
誰も教えてくれなかった・・・」

吾朗監督が、一生懸命熱意をこめて作った初めての作品です。
監督にお会いして、ますます『ゲド戦記』親しみが沸きました。
たくさんの人に、観ていただけますように!!☆

「てんむす」では8月2日(水)25:20〜25:35
インタビューを交えてご紹介します!
(この日のプロ野球放送によっては、繰り下がります)

投稿者 nishina : 03:09