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“私の”家族への遺言 藤田まこと 小泉堯史

藤田まことさんが11年ぶりの映画主演作「明日(あした)への遺言」を語った。第二次世界大戦後、戦犯裁判にかけられた岡田資(たすく)中将が命をかけて部下や家族を守る姿を、静にそして力強く描いた真実の物語。まさに今作が「“私の”家族への遺言」と言い切る藤田さん。役への思い入れから撮影中に現れた身体の変化など、普段は明かされない裏話を語った。また、法廷の様子をよりリアルに描く為、小泉堯史(たかし)監督が提案した特殊な撮影方法など、こだわりを聞いた。
(以下  藤=藤田まこと  小=小泉堯史監督   森=モリタク)

森:主演が11年ぶりとお聞きしましが?

:そうでうすね。ずっとその間、テレビ、テレビでしたからね

森:久々の主演映画ですが、藤田さんにとって、この「明日への遺言」はどういった作品となりましたか?

:そうですね。私の家族への遺言ですね。そういう気持ちになりましたね。あー、重かった。家族も良くわかってくれてたと思うんですがね。映画を撮っている間、全然顔つきが変わってた・・・と娘にいわれたんです

森:まさに全身全霊で、映画に入れ込んでいたんですね

:入れ込んだというより、岡田資中将が私の身体の中に入り込んでくれたんでしょうね

森:小泉監督、岡田資中将役を藤田さんにお願いした理由は?

:藤田さん以外には考えられなかった。是非、この人にという想いがあったもんですから・・・

森:藤田さんはどういう思いでこの役に臨もうと思われましたか?

:戦中戦後の混乱の時代を、凛として自分の主張を通し、長として責任を取った姿はすごいなと思った。それとプロデューサーと監督の熱意。力になりたいと思ったんです

森:監督、実際に原作を読まれたのは15年前・・・。15年間温めてこられた理由は?

:温めていたというよりも岡田中将という人物が、僕の中でずっと生き続けてくれたというか、魅力を失わずにいてくれたと思うんですよ。ですから、15年経ってもまだ、この映画を作ってみようという気持ちがうせなかった

森:作品の中で岡田中将の色んな表情が見れたと思いますが・・・

:意識はしてないんです。裁判の初日からずーっと順を追って撮ってくだっさたので、自然にああいう表情、ああいう声として出てきた。傍聴席にいた人たちも、ずーっと傍聴席で裁判の成り行きをじっと見守って、それを3台のカメラで克明に撮ってくれ、我々俳優陣は助かりました。

森:なかなか順を追って撮れないですよね

:そうですね。一番いい方法だったと思うんですけどね

森:皆さんが熱意を持ってやられた、岡田資の魅力は?

:8日間の裁判が始まってから色々考えたのではなくて、全部計算していたと思うんですね。それで、自分の理論を堂々と8日間の法廷の中で主張した、あの根性の座り方ですか、それにやっぱり私は共感しましたね

:いや、もう藤田さんが説明されたんで、僕、もうないんですけど・・・ 岡田さんご自身もこの裁判の中で矛盾を抱えながら闘ったとと思うんですけど、裁判を通して何かそこに美しいものが見つかったんじゃないかと思うんですよね。それがフッと観ている人に、何か希望のようなものを与えてくれればいいなと思っているんですけどね

:裁判が進んでいく過程で、だんだん顔の表情が変わっていくんですよね。「私一人が責任を負うんだ」と

森:裁判長も検事も、だんだん岡田資の魅力に引き寄せられていった感じがしましたね。間違ったことをしなければ、人間これだけ胸を張って生きていけるんだ・・・と映画から感じられましたね

:今、そう言うはっきりしたメッセージを出せる人が日本に何人いますかね。敗戦の混乱の中でも凛としたリーダーがいたという事ですね。それはやっぱり日本人の誇りじゃないですか。・・・と思いますね

森:映画をご覧になる皆様にメッセージを・・・。

:広島の地でこの映画のPRが出来ることは、本当に幸せだと思います。 今日の平和は、多くの一般市民の犠牲の上に成り立った平和だと思っております。この映画を通じて平和の重さ、尊さなどを感じ取っ手頂きたい。戦争を知らない若い世代の皆さんに是非ともご覧頂きたいと思っております。

:スッタフ一同、力をこめて作った作品です。特に、これから育っていくお子さんを持ったお母さん、その未来を託せる子供たちにも観てもらいたい