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広島県内の木に異変?「ナラ枯れ」被害に警鐘

広島市安佐南区上安の県道268号で23日の午後4時半ごろ、高さ7メートルから8メートルの木が倒れ、4時間にわたり全面通行止めとなりました。人や建物に被害はありませんでしたが、付近には住宅もあり、一歩間違えれば大惨事に…。広島市によると倒れた木は「ナラ枯れ」を起こし、死んだ状態でした。日本樹木医会の長井稔樹木医は「ナラ枯れ」の原因について「カシノナガキクイムシが木の中に入って菌を培養して食べる。徐々に根が腐っていく中で木の重さに耐えられず倒れた」と話します。カシノナガキクイムシの体長は、わずか5ミリほど。木の中で育てたカビの一種「ナラ菌」を餌にして成長します。木を腐らせ、初夏になると次の住処を求めて飛び立つといいます。虫が侵入し枯れた木は、この時期でも葉っぱが赤いため、見た目でもわかります。長井さんによると、廿日市市の北部ではミズナラという木が壊滅状態になっており、今から上安のように倒木する事例がたくさん起きてくる可能性があるということです。広島県によると「ナラ枯れ」が県内で初めて確認されたのは2018年で防虫対策を行っていますが追いついていないのが現状で、今後も腐った木が倒れる被害には注意が必要です。 【2024年4月24日 放送】

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